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「二千円札」を知らずに、僕らは生まれた

すっかり見かけなくなった二千円札。発行高がピークを迎えた2004年度には、5億枚超が流通していましたが、2013年度は1億枚前後で推移しています。日本全体でみれば、あまり浸透しませんでしたが、沖縄では例外的にATMやCDで引き出せることもあり、今でも一定量が流通しています。

最近、紙幣収集家の間でささやかれるのが、若い世代の認知度の低さです。現在の高校生以下の世代だと、二千円札を使ったり触ったりした経験がほとんどなく、二千円札そのものを知らないということが多いようです。外国人のコンビニ店員が二千円札を受け取って、偽札と思い違いをしたという笑い話もありますが、ちょっと笑えないかもしれません。

二千円札はもともと、2000年7月の沖縄サミットと2千年紀(ミレニアム)に合わせて発行されました。そのため一般に記念紙幣と思われがちですが、需要に応じて発行される普通紙幣の一種です。発案したのは、切手収集家としても知られる故・小渕恵三首相(発案当時)でした。氏は過去に議員立法で記念切手を出したこともあるほどで、二千円札にも多分に収集家的なマインドを感じさせます。 (撮影:石井幸久、執筆:板橋 祐己)

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