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100度近い源泉を、水を使わずにすぐに冷ます方法

温泉
 湧き出た温泉の成分を薄めずに入浴を楽しめる「源泉かけ流し」。源泉とは、基本的には温泉の成分が100%であることを指しますが、100度近い温度があるため、泉質を損なわない範囲で水を加えることで入浴できる温度に調節していました。しかし、近年では水を使わずに数十秒で源泉を冷やす方法が広がってきています。

 その方法はハイテク機器を使わない、とてもシンプルなものです。それは、3メートルほどの高さからたくさんの竹の枝を何層にも重ね、源泉を上から流すというものです。源泉が竹の枝をつたうことで水滴になり、空気に触れる表面積が増えて温度が下がるという仕組みです。たったこれだけのことで100度近かった源泉が数十秒で約40度まで下がります。竹を使うのは、熱に強く耐久性に優れており、他の木よりも枝が細かく分かれているため。

 この方法は湧出量が日本一の別府温泉で生み出されました。この構造のヒントになったのは、むかし塩をつくるときに使っていた枝条架(しじょうか)という装置。海水を竹の枝の上から流して水滴にし、風で水分を飛ばして塩を精製していました。この構造を応用することで源泉の冷却装置が生み出されました。

 10年ほど前に温泉法が改正され、温泉の成分表示だけでなく、源泉なのか、加水されているのかについても表示が義務づけられるようになりました。つぎ温泉に行かれたときに気にしてみても面白いかもしれません。

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「林先生が驚く初耳学!」

2015年6月28日(日) よる10時00分~10時54分
MBS - TBS系全国ネット
司会:林修、大政絢
ゲスト:梅沢富美男、榊原郁恵、澤部佑(ハライチ)、田村淳(ロンドンブーツ1号2号)、中島健人(Sexy Zone)、愛加あゆ

放送内容:里見浩太朗やさかなクンが自信の知識で林と対決!「声で魚を獲る」謎の漁法とは一体? ふだん何気なく食べている「いちご大福」にまつわる驚きの情報も。永遠のライバル「きのこの山」vs「たけのこの里」論争に決着?など、今回も気になるネタが続々登場します。

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