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誰でも貯まる!1000万円の貯め方

■なぜ1000万円を貯める必要があるのでしょうか?

お金を貯められない人の言い訳で、よく耳にするのは、「そんなに贅沢な生活をするつもりはないから、1000万円なんて貯めなくても大丈夫」「給料も上がらないのに、そんなにお金が貯められるわけがない。毎月赤字にならなきゃいいじゃん」。
実は誰でも1000万円貯蓄はできます
いきなり1000万円と聞くと、ハードルが高く、絶対ムリ!と思ってしまうのも確かですが、1000万円貯める!というのは、「コツコツ着実にお金を貯める」ために努力できるか、どうかが問われているのです。最初からムリとあきらめてしまっては、いつまでもたってもお金が貯まる体質にはなりません。

1000万円を目標にするには理由があります。たとえば転職しようと思っていても貯蓄がなくて生活に不安があれば、せっかくのチャンスを逃してしまうかもしれません。結婚するにも貯蓄がなければ結婚できないと考えている人も多いようです。結婚して子どもがいる家庭なら、子どもの教育費を貯めておかなければ子どもの進路が制限されてしまうでしょう。マイホームを持ちたいという夢も頭金がなければ無謀な計画になってしまいます。

1000万円貯めるというのは、自分の夢、家族の夢を実現させるための努力をするということなのです。

■初めからフルマラソンは無謀。貯蓄のペースをつかむことから!

ランニングをはじめてすぐに42.195kmのフルマラソンに参加するランナーはいないでしょう。すぐに息が切れて、もう2度と走りたくないって思っちゃうかもしれませんね。お金を貯めるときも同じです。貯蓄グセがついていないのに、いきなり節約生活に走り、毎月何万円も貯蓄に回す、こんなムリをしてしまうとお金を貯めることがストレスになってしまいます。

たとえば、1000万円を10年で貯めようと思ったら、1年で100万円。毎月8万3000円の貯蓄が必要です。いままで貯蓄できていなかった人が、すぐにできる金額ではありません。まずは、ウォーミングUP。年50万円貯蓄ができるように計画してみましょう。
100万円などまとまったお金ができるまでは、コツコツ積立で。積立と預け替えが基本
□ステップ1 毎月1万円からでも早くスタートする
本来は、今の家計の見直しをしてムダな支出を削るところから始めるのが理想ですが、家計簿をつけていない場合、逆に時間がかかり貯蓄へのモチベーションが下がってしまっては元も子もありません。毎月1万円でも構わないので1日でも早く貯蓄をスタートさせることが大事です。

□ステップ2 家計の洗い出しと見直し
貯蓄生活の第一歩が踏み出せたら、あらためて家計の洗い出しをしましょう。すべての項目で最初から節約する必要はありません。手をつけやすい、心理的なハードルが低いところから見直しをするといいでしょう。たとえば携帯・スマホの基本契約。無料通話代が毎月繰り越しになっている、使わなくなった有料アプリがないかなどを見直すだけで、数千円の削減になるはずです。

□ステップ3 ボーナスがあれば不足分を貯蓄
ボーナスは会社の業績に左右され支給額が変動します。貯蓄計画に組み込んでしまうと予想が外れたときに挽回ができません。ボーナスは年間貯蓄の調整弁として考え、目標まであと5万円足りないといったときに貯蓄に回すようにすれば、無理がありません。予想以上に出た場合は、もちろん貯蓄に回してもいいのですが、日ごろ我慢していることへのご褒美に旅行をしたり、おいしいものを食べたりと楽しみのために使うことも大事です。貯めるだけではなく、お金を上手に使うのも、貯蓄が長続きするコツなのです。

□ステップ4 調子をつかんだら、少しパワーUP
毎月1万円からスタートして、毎月2万円、3万円と増額できれば、貯蓄体質へと改善が進んでいる証拠。ムリのないペースがつかめたら、ときどきパワーUPして体力の底上げを図りましょう。昇給があったらその分を貯蓄に回す、手をつけにくかった家計の見直しをしてムダを省くといったことを半年に1回程度は考えていくようにするといいでしょう。毎月4万円の貯蓄ができるようになれば、年50万円もほぼ達成!ここまでくれば、お金を貯める自信がついてきているはずです!

■貯め方の基本と使うべきマネー商品

100万円貯めるのも、1000万円貯めるのも、基本の考え方は同じ。つまり、先取りで貯蓄をして、コツコツ積立で増やしていくということです。先取り貯蓄とは、給与天引きであらかじめ貯蓄分を別口座に振り替えてしまい、残ったお金で生活するというもの。どんなに節約上手な人でも、余ったお金で貯蓄しようとしても、なかなかうまくいきません。先取りした貯蓄分はなかったものとして考え、残りは全部使えるとしたほうが、家計管理もラクになります。

給与天引きで利用できる社内貯蓄制度があれば、利用しないのはソン。「財形貯蓄」なら元本550万円(貯蓄型の場合)までは利息が非課税というメリットがあります。そうした社内制度がないサラリーマンや自営業者の場合は、毎月指定した日に自動的に振替される「銀行の自動積立定期預金」を利用します。100万円、300万円程度のまとまった金額が貯まるまでは、金利が高いところはないか、もっと有利に貯められるところはないか、といったことを考える必要はありません。一度決めてしまえば、「自動的に貯まる」「いつの間にか貯まっていた」が実現できるマネー商品を活用すればいいのです。

■100万円、300万円貯まったら有利な運用を

毎月コツコツと貯めたお金が100万円になったら、次の貯蓄ステージに進みます。100万円は有利な金利が適用される一つの単位です。ネット銀行や銀行のネット支店などでは、100万円以上の預け入れで、一般の定期預金金利より高く設定されているところもあり、より有利にお金を増やすことができるのです。ただし、これまで続けてきた毎月の貯蓄システムは継続します。こうして毎月の貯蓄⇒100万円貯まったら有利な用商品に預け替えを繰り返していくことが1000万円貯蓄の王道なのです。
100万円などまとまったお金ができるまでは、コツコツ積立で。積立と預け替えが基本
100万円の貯蓄ができたら、使う目的別に預け替えをするのも一つの考え方。同じ商品で1000万円を目指すのではなく、いずれ使うことが決まっているお金であれば、目的別に預け分けて、さらに有利に増やすこともできます。

たとえば子どもの教育資金に使うのであれば、「こども保険」の一時払い。こども保険は毎月積み立てていくイメージがありますが、まとまったお金を一時払いで払い込み、子どもの入学資金として使うまで保険で運用してもらうというもの。子どもの年齢にもよりますが、払い込み金額より満期時に受け取る金額が110%(戻り率)を超える商品もありますので、利用価値は大です。

さらに、1000万円までの達成スピードを加速させる場合には、投資商品の利用も視野にいれましょう。日本経済がインフレに向かった場合に、預貯金だけではお金の価値が目減りしてしまう可能性もあり、ますます投資商品の利用は重要になってきます。まずは安全性の高い(リスクの低い)投資商品からスタートさせて、長期でお金を増やすことを考えましょう。

たとえば、毎月の貯蓄の中から1万円で投資信託の積立に回すというのも一つの手。積立であれば、価格変動のリスクを減らすこともできます。また、まとまった資金があれば、格付け(信用度合い)の高い会社の「個人向け社債」もいいでしょう。

1000万円達成の道も、まずは50万円、100万円貯めることからはじまります。これができれば、あとの貯め方の工夫やマネー商品の選択の幅はぐっと広がります。10年で達成するのか、20年で達成するのかは、個人個人の状況で変わってきます。でも、誰でも必ず1000万円貯められるパワーは秘めているのです。(執筆:伊藤 加奈子)

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