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日本の文化を愛する機械技術者が生み出した「濃厚日本酒」

日本酒消費がV字回復している。昭和40年ころから以降、右肩下がりを示していた日本酒消費だが、ここ数年、とくに「特定名称」と呼ばれる高品質酒に注目が集まってきている。理由は、まずは品質が大変によくなったこと、また世界遺産となった和食人気とともに海外で注目されるようになってきたこと、とくに日本酒離れを牽引していた若年層や女性にも楽しめる新しい商品が登場し日本酒にバリエーションが増えたことだ。

今回は、バリエーション増加に拍車をかけるであろう、まったく新しいカテゴリーといえる機械技術者が造った斬新な日本酒とその開発に至る物語についてご紹介しよう。

■華やかすぎる最近の日本酒

日本酒ファンでなくとも聞いたことがあるだろう「吟醸」「大吟醸」「純米吟醸」「純米大吟醸」という言葉。米を磨きに磨いて低温で発酵させ、フルーティーな香りを生成する酵母を使用し生まれる、ワインのような華やかな日本酒だ。

日本酒初心者や女性、またワインを好む外国人には間違いなく受けがいい。が、食事とともに飲みたい、じっくりと飲み続けたい、飽きない酒が好き・・・などという日本酒フリークには、少々華やかさが鼻につく酒でもある。

■日本酒の趣を解す機械技術者の取り組み

日本酒は、和を大切にし、人と争わないように心がけてきた“日本人の心”を代表する酒であり、酔うためだけではなく「微酔い」の持続という、他の国のお酒にはみられない稀な特徴を持つ、というのは今回、記事で紹介する酒の生みの親でもあり、機械技術者でもあるシマシステム代表取締役・島喜治氏の考え方。

また、四季折々の自然豊かな日本においては、旬の食材が豊富にあり、日本酒はその季節に合わせて味わいを変えて、食材に和合することで旨味を存分に引き出し、食卓や宴に華を添えていたともいう。

島氏の想いをもとに生まれたのが、「醲献(じょうこん)」だ。一見すると美しい琥珀色で、リキュールのように見える。

 純米濃縮熟成酒 醲献_01

これは、濃縮酒? 熟成古酒? 蒸留酒?
いえいえ「氷結醸造酒」なのである。
製造方法はこうだ。

麹米「美山錦」(精米59%)と掛米(酒のベースになる米)「ササニシキ」(精米70%)という磨きすぎない米を使用し造られた純米酒を無濾過生原酒のまま約−30℃までゆっくり凍らせる。その後、氷を抜き取り水分を除去する。これによってアルコール分、エキス分の濃度を高くなる。ちなみにアルコールは38%。これをさらに中国甕に入れて常温(約25℃)で約6か月熟成する。

■日本人のDNAに響く懐かしい味

出来上がる酒は、米由来の落ち着いた香り、やや紹興酒的なミネラル感、またアモンティヤードのような複雑でナッティで、蜂蜜のような甘美な香りが印象的だ。口に含むととろりと滑らかでまろみのある舌触り、凝縮した旨味と甘味、香ばしく長い余韻が感じられ、喉がほんわりと熱くなる。

38%のアルコールとは思えないやわらかさで、日本酒の旨味、焼酎の強さ、赤ワインのコク、貴腐ワインの果実味、シェリーの熟成感、ウイスキーの深み・・・などなどを併せ持つまったく新しい酒を感じる、が、しかし、どこか懐かしい酒といった印象も湧く。

■濃厚な和食にも、洋食にも、料理酒としても

このアルコール度数で醸造酒という不思議さ。高アルコールなのに柔らかく優しい口当たり、十分なコクと甘みを持ちながら飽きさせない後味、これはたんに清酒の熟成酒でも貴醸酒(水の代わりに酒を使って醸す希少な酒)でもなく、もちろん甕寝かせの蒸留酒でもない、本当に新しいカテゴリーの酒といえるだろう。

ボディのある味わいは料理と一緒にお勧めしたい。

醤油や味噌を使った和の肉料理やバターやクリームを使った洋食にも負けない。スパイシーな風味を持つ中国料理にもマッチする。また、チョコレートや栗など使ったスィーツとの相性もよさそうだ。バニラアイスにかけるのものいい。

 純米濃縮熟成酒 醲献_03

飲み方としては、まずはストレートで。アルコールが気になるときにはオンザロックでやや爽やかな口当たりにしてもいい。また、お燗にすれば、きりりと引き締まった舌触りになり、より芳醇な旨味を楽しむこともできる。

またぜいたくではあるか、料理にも一振りすれば、料理がぐっと立体的になり美味しさが何倍にも広がる。手軽な日本風(!)の味わいに慣れてしまった私たち現代人も、これが日本人が長年味わってきた日本の味なのかと、飲むほどに優しい気持ちになってくるはずだ。

まずは、お試しとして100mlボトルをお勧めしたい。贈り物にもいい。ウェブサイトに掲載されている、お酒の説明書とともにどうぞ。

純米濃縮熟成酒「醲献」の詳細はこちら>>

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