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渋滞がない交差点!? ラウンドアバウトの走り方

ラウンドアバウト

2014年9月から、日本でも「ラウンドアバウト」と呼ばれる交差点の設置が始まりました。信号がないので慣れるまでは戸惑いそうですが……。

■ラウンドアバウトって何?

ラウンドアバウトとは、日本語で環状交差点のことを指します。円形交差点の一種であり、信号のない道路となります。日本にはこれまで存在しなかった形式の交差点でしたが、2014年9月1日、全国7都道府県、15カ所で運用が始まりました。2015年3月時点では全国の42箇所がラウンドアバウトに指定されています。

■ラウンドアバウトのメリット

信号がないので、歩行者が横断していないのに横断歩道が赤信号のために待つ時間などが解消され、交通渋滞を減らす効果もあります。また災害時は、停電などで信号が機能しないような場合でも、もともと信号のないラウンドアバウトなら混乱も少ないでしょう。

交通事故の発生が危惧されるかもしれませんが、アメリカでは既存の信号のある交差点からラウンドアバウトに変更したことで、事故の発生率が下がったというデータもあります。

■ラウンドアバウトのルール

日本は左側通行なので、ラウンドアバウトは時計回りに流れています。走行時のルールは以下になります。

1.入るときは徐行で進入し、ラウンドアバウトの中は右回り(時計回り)に走る
2.ラウンドアバウト内を通行している車の走行が優先される
3.ラウンドアバウトから出るときは、左のウィンカーを出して退出する

国交省によるラウンドアバウト利用者へのアンケートでは、自動車利用者、歩行者ともにおおむね半数以上が「良くなった」と回答しています。一方で、自転車利用者は満足度がいまひとつのようです。走行ルールを守っていない(知らない?)自転車も少なくないようですね。

■実際に走ってみた感じは?

筆者も日本ではまだ数回しかラウンドアバウトを走ったことはありませんが、10年ほど前、オーストラリアに3か月滞在していたときは何度もラウンドアバウトを経験しました。オーストラリアで最初に走ったときには少し戸惑いましたが、コツというか、慣れてしまえば無駄に信号待ちさせられるより断然ラクでした。渋滞も少ない印象です。

■ラウンドアバウトの走り方

実際に走って慣れるのが一番なのですが、どうしても不安!という方は、ラウンドアバウトの近くに行って実際の車の流れ、動き方を眺めてイメージトレーニングするのがいいと思います。

ラウンドアバウトは一方通行なので、進入する際は原則として右側だけを確認すればよいのです。慣れないうちは左右をぐるぐる見てしまいますが、左側から車が来ることはまずありえないので。安全確認をして「入る!」と決めたらさっさと入りましょう。

そして大切なのは「ラウンドアバウトに入っている車が優先される」のを常に頭に置いておくことです。つまり、別の道路から入ろうとしている車があっても、自分がすでにラウンドアバウトに入っている状態ならその車に道を譲る必要はない(むしろ、やってはいけない)ということですね。

注意すべき点を挙げるとすれば、ルールをまだ知らない自転車の動きでしょうか。一方通行の意識などがなく、逆方向(左側)から走ってくる場合もあります。自動車を運転する方以外にも、なるべく早くラウンドアバウトへの理解を深めていただきたいですね。

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