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東京都
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【指南860 「今日一日が全て」と思う生き方②】

■たった二日間で、生涯忘れられない人になる

葬儀業界に人生を尽くすことを『天命』と位置付けた冨安さん。高校卒業後、大学の入学式までの短期アルバイトとして葬儀社を選んだことが全てのはじまりでした。
ご遺体に触れる仕事ではなく、祭壇などを社員の方と一緒に運んで組み立て、それをまた片付けるという内容。難しい知識は不要ながら賃金は高いという好条件だったために、すんなり葬儀社でのアルバイトを決めたそうです。
そんな冨安さんに、ある日、運命が訪れます。

「それは、教育指導役の先輩社員が葬儀後に、ご遺族のおばあさんから集金をする姿を見たときのことです。聞き耳を立てていたら、おばあさんが涙ながらに先輩の手を取って感謝していたんです。『とても良いお葬式だった。おじいさんを二日間きちんと見送ってくれてありがとう。あなたに救われた気がします。私の番がきたら、またあなたに見送ってもらいたい』。葬儀代の大金を差し出しながら感謝し、自分が死んだ後のことまで頼んでいる。こんな仕事は他にないと衝撃を受けました」

強烈な場面に立ち会った冨安さんは、溢れ出る質問を先輩社員にぶつけました。どうしてここまでご遺族の心をつかんで、あんなにも感謝されたのか。先輩社員は冨安さんにこう答えたといいます。

「この仕事はね、ご遺族が大切な人を亡くして悲しみに打ちひしがれているなか、僕らがかけつけてどうすればいいのかを懇切丁寧に教えて差し上げる仕事なんだ。そして、どのように見送りたいのかを傾聴し、真心を込めて形にしていく。ご遺族の方がちゃんと見送れたという安堵を感じたとき、はじめて僕らは涙ながらに心から感謝される存在になれるんだよ」

そして、この後にポツリとつぶやいた先輩社員の言葉に、運命の仕事に出会ったと感じました。
「冨安君、たぶん、あのご遺族たちは、僕のことを一生忘れないよ」。たった二日間お手伝いしただけなのに、生涯忘れられない人になる。人の心をこんなにも感動させ、喜ばせる仕事があったのかと、冨安さんの心の中に激震が走った瞬間でした。

すでに決まっていた大学進学をけって、葬儀業界に飛び込んだ冨安さん。「私は父から、『人のために生きなさい、好きなことをやりなさい。その好きなことが人を喜ばせるもので、仕事になったら、そんな幸せなことはない』と言われてきました。たまたま合格した大学に進学するよりも、運命と感じた葬儀社で働くことについて、父が反対することはありませんでした」

その後、入社した葬儀会社で店長に抜擢されるなど着実に経験を積む一方、葬儀業界の慣習を変革したいという信念が芽生え、37歳で自ら葬儀社を立ち上げます。

次回更新は4月19日(金)、「死」と「生」に一途に向き合い続けた冨安さんが考える、21世紀のサービス競争時代に求められるスキルについて指南いただきます!

↓「日出ずる国の営業」のバックナンバーはこちらをご覧ください。
http://hiizurukuninoeigyo.jp/
http://hiizurukuninoeigyo.jp/archive/masters

(写真)MDRT日本会都内ブロック研修会で講演する冨安さん。
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