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「キリン」の名前は上野動物園の園長の大ウソに由来する

長~い首にキュートなまつ毛。動物園の人気者といえばキリンです。キリンを漢字で書くと「麒麟」。麒麟とは中国の神話に登場する霊獣です。過去の文献を見てみるとわかるのですが、架空の霊獣とはいえ動物園にいるキリンとは似ても似つかないその容姿……あまりにもギャップがあります。そう、麒麟とキリンはおなじものではないのです。

■中国の霊獣「麒麟」が手に入ったという大ウソ

キリンは英語で言うと「ジラフ」。世界的にはこの英語名が広く認知されています。一方でキリンという名前は、日本にジラフが上陸する前はジラフを指すものとして存在していませんでした。

明治時代、当時の上野動物園の園長で動物学者でもあった石川千代松さんは、日本で初めてゾウやライオンを買い付けた人物。「ジラフ」も買い付けようとしたところ、持ちかけられた言い値は、現在の価値にしてなんと約1億円。国から支給されていた予算の7倍の額でした。

そこで石川さんは「中国の霊獣『麒麟』が手に入った!」と国に噓をつき、強引に買い付けることに。これが日本でジラフのことを「キリン」と呼ぶようになったきっかけです。ちなみにキリンが日本に到着したときは、電車で運ぶことができず横浜から上野まで大八車に載せて運んだそうです。

キリンが日本に到着してから2ヵ月後、石川さんはウソの責任を取って園長職を依願退職。キリンのおかげで上野動物園は大繁盛で結果的に黒字になったのですが、やはり「公費の使い方がいい加減ではいけない」ということでしょうか。しかし、ウソをついてまでキリンを日本に連れてきた石川さんの意志は評価したいところです。

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