■「目処」と「目途」実は違うその読み方
「○○の目処が立つ」「○○を目途に完成させる」など、普段の生活の中で使う機会の多い「めど」という言葉。この「目処」と「目途」という2語は、異なる漢字が使われていますが、意味の違いを説明できる人は意外と少ないのではないでしょうか。
実は、この2語には読み方の違いがあります。「目途」は正確には「もくと」と読みます。もともと和語として「目処」という言葉が先にあり、その後、和製漢語として作られた「目途(もくと)」が「めど」とも読まれるようになったと考えられているのです。
■異なる意味・用途
また、2つの言葉は少し異なる意味があるので確認しておきましょう。
め‐ど【目▽処/目途】
目指すところ。目当て。また、物事の見通し。「九月実施を―に細部を詰める」
一方で、「目途(もくと)」の意味は下記とされています。
もく‐と【目途】
1 めあて。目的。
2 めど。「年内竣工を目途に工事を急ぐ」
出典:goo辞書 目途の意味
この2つの言葉は、目当てという意味は一致している一方で、それぞれに違った意味があることがわかります。
見通しがたっており、「~までに」といった意味合いが含まれている「目処」に対して、「目途」には目標を見定め「~を目指して」という意味合いが含まれているようです。
あまり意識されない使い分けですが、これらの知識を踏まえたうえで、今後は正しく使っていけるといいですね。