今回の記事では、思い込みの大切さを伝えます。思い込みという表現より、「意識する」と言った方がわかりやすいかもしれません。
今いる場所をちょっと見まわしてもらえませんか。部屋でも職場でも教室でもどこでも構いません。外でもいいです。
そこで「赤色」を見つけてください。「赤色」なら何でもOKです。目を閉じて、その「赤色」のものを挙げていってください。
次に、目を閉じたまま、今度は「黄色」のものを挙げていってもらえますか。どうでしょう? 「赤色」は挙げられたでしょうが、「黄色」を挙げるのは難しかったはずです。
このように、人間は意識すれば認識し、集中し、探すことができます。ところが、意識しなければ認識できず、集中できず、探すこともできないのです。
ということは、次のことが考えられるのではないでしょうか。
人生で起こるのは、良い出来事ばかりではありません。悪い出来事も起こります。そのたびに落ち込んでいたら、何も始まりません。
そこで、もし悪い出来事が起こっても、たとえば、望んでいない出来事が起こっても「ラッキー!」とあえて自分に言い聞かせます。
ツイていないと思う出来事が起こったとしても「ツイてる!」と言い聞かせるのです。
そうするとどうなるか。人間(というより人間の脳)は、その出来事の「ラッキーな部分」「ツイてる部分」を探し始めます。
この人間の反射を利用しない手はありません。
「人間の脳は自分が設定した理由を探す力がある」ということを利用するのです。
悪い出来事でも、良い意味を探そうと設定すれば、必ず良い意味は見つけるものです。
すべての出来事に良いフレーミングをすれば、出来事の内容に意味がないことがわかってきます。
そもそも目の前に起こったことが、悪いこと、嫌なことだとしても、それは必ずしも悪いことや嫌なことにならないことが多いものです。
逆に良いことや好きなことになったりします。出来事の内容には意味がありません。
良いことだ、悪いことだと意味をつけるのは私たち自身なのです。
たとえば、乗ろうとした電車に乗り遅れたとします。
「これじゃ仕事に間に合わないじゃないか!」と怒りこともできますが、「そうか、これは次の電車に乗れ、ということだね。それまでベンチに座って本でも読んで待とうか」と考えることもできます。後者を選んだ方が幸せですよね。
経営の神様といわれた松下幸之助氏は、人材採用(面接)に立ち寄った際に必ず聞いていたのは、「あなたはツイてる人ですか?」ということでした。
当然、「ツイてる」と言った人しか採用しません。なぜなら、そういう人はまわりに対する「感謝」の気持ちを忘れないし、ツキを呼ぶからです。
さて、あなたは?