『何年も前のことが頭から去らず、思い出すたびにむかつく』
過去のことは捨ててしまうに限ります。過去とはすでに死んでしまった人。泣いてもわめいても生き返らせることはできません。
一瞬前はすでに過去であり、一瞬先はもう未来です。過去は死に、未来はこれから生まれます。この瞬間生きているのは「今」だけ、ということです。
言い換えれば、過去にこだわっても意味はなく、未来に期待したり、逆に憂えたりしても仕方がないこと。今というこの瞬間にしか私たちは生きられません。
別の見方をすれば、人は過去からも未来からも自由になり、今を生きられるということ。私たちの力が及ぶ範囲は、今というこの一瞬だけなのです。
それほど貴重な一瞬なのに、自分の力ではどうすることもできない過去にとらわれているのは、何ともったいないことでしょう。過去や未来というコントロールできないこと(もの)に心をとらわれイライラするのではなく、コントロールできる目の前のことに、ベストを尽くしてください。真面目に一生懸命に取り組んでください。「今」を生き切ることが大事だと思います。
『失敗から立ち直れず、自分に対する怒りが収まらない』
自分に対する怒りほど、自分自身を痛めつけるものはありません。「あの失敗があったからこそ、今の自分がある」のです。失敗が大きければ大きいほど、そこから得られる学びも大きいのです。そう思えれば、過去を変えることができます。
まず、現状を受け入れること。自分に対しての不甲斐なさや情けなさを感じているのなら、思いっ切り泣いてみるのもいいでしょう。
日本人は、欧米人に比べ、過去の失敗を引きずる人が多いといわれています。その要因のひとつは、欧米人のようにとことん落ち込むことをしないからです。どん底に落ちれば、あとは上がるしかないのです。中途半端な落ち込みだから、引きずってしまいます。
マイナスは、必ずプラスに転じます。失敗は、成功のチャンスです。「失敗があるから、今がある」と言える生き方を選んでください。