リタイア後に都会の暮らしを引き払い、静かにゆったりとした田舎暮らしが目標だったシニア世代。まさに新たな人生を見つけ、自分だけ(夫婦だけ)の「人生の楽園」探しでした。そして現在では、20~30代の人たちが田舎への移住を真剣に検討し始めているようです。
ということで「若者」「田舎暮らし」でネット検索をしてみました。
「ヒルズ族よりノマド族(若者、地方へ)」「農村文化 若者につなぐ」「自分らしく時間使いたい 若者が田舎暮らしを志向するワケ」「都市の若者で地域活性化」「若い世代の“移住”を呼び込め」等々、(失敗例や苦労話も散見されますが)若い世代の興味 を引きそうな記事が溢れています。
豊かで快適な自然環境、新鮮で美味しい食べ物、人々の温もり、そしてのんびりとした田舎時間・・・ 田舎暮らしならではの魅力を求め動き始めた若者たち。彼らはどんな田舎暮らしを目指しているのだろうか。
■若者の約50%近くが田舎暮らしにシンパシーを持っている
日経新聞が実施したアンケートに、興味深いデータがありました。20~30代の575人に率直な意見を聞いたものですが、「地方で暮らしたい」と答えた若者が半数近い47.3%もいたというのです。想像以上に田舎暮らしに憧れる若者が多い。
その理由は三者三様。
・サザエさんのようなご近所環境/20代後半・北海道の女性
・残業なしで、プライベートが充実/30代前半・東京都の女性
・家庭菜園で自給自足。車も乗り回せる/20代後半、兵庫県の男性
中でも、最も多かったのは「田舎の住環境に憧れる」といった回答。「100坪の敷地に庭も駐車場もある一戸建て」といった、都会より安い価格で自然に囲まれながらの一戸建て暮らし。次いで多いのが「通勤ラッシュと無縁だから」という理由。どうやら約80%の若者が、都会の通勤ラッシュからの解放を願っているようです。
*出典:日本経済新聞電子版・婚礼施設情報サイト「みんなのウェディング」共同調査
■あの頃はマルハビ・近頃は二地域居住
「ネット環境さえあれば、どこでも仕事ができるはずだ!」
なにかにつけて新しい流行もの好きのガイドが、街と田舎を行ったり来たりのピンポン生活を始めたのが90年代半ば頃。ネットや宅急便を活用しつつ、街と田舎を行ったり来たりの生活でした。移住した当時は「マルハビ(マルチハビテーション)」と名付けて自分勝手に喜んでいましたが、最近では「週末田舎暮らし」「二地域居住」といったキーワードが上がってきましたね。
しかしネットを使ったからといって、月々の生活費をコンスタントに稼ぎ出すのはそんなに簡単なことではありません。仕事はやはり都市部のほうが数も多くギャラも高いのがジョーシキ。
■「田舎暮らし」も「シティ・ライフ」も両方を手に入れたい
さて「都市水準のギャラを享受しながら」の「快適な田舎暮らし」は実現可能か?
この「平日は街でバリバリ仕事をこなし+週末は自然の中でゆったりと過ごす」が、両立できる欲張りな地域が意外にあるんですね。
以下の記事で、三大都市から週末に通える田舎(地域)をリサーチしていますのでご参考に。
「週末田舎暮らしはゼイタクなのか?三大都市編」>>
ハードルの高い一戸建てはスルーしましょう。各自治体が紹介している「空き家情報バンク」を活用して、都市に近い田舎を探しましょう。全国にある空き家820万戸と言われる今、「若者よ、街と田舎のピンポン生活を目指せ!」。
(執筆:堀江 康敬)
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