1日の約3分の1を過ごしている布団、だからこそ清潔に保てるようにしたいですよね。シーツや布団カバーは簡単に洗うことができますが、布団自体はなかなかそうもいきません。とくに羽毛布団はクリーニングに出しても高額になってしまうので自宅で洗濯したいと思っている人も多いでしょう。今回は布団の干し方から洗濯の仕方までをまとめてご紹介したいと思います。
■効果的な布団の干し方
「布団を干して取り込むときには布団たたきで叩く」というのが当たり前だった時代が長いと思います。しかし最近では花粉やPM2.5の影響、マンションの規約などで布団を干せなくなってきているところも多くなっているのが現状です。
布団が湿っていると気持ちがよくないですし、布団の湿度が高いとダニが繁殖しやすくなるために、干すという作業が必要になってきます。しかし実際にダニが死滅するには50度以上の温度で20分以上の時間が必要とも言われていますので、普通に布団を干すだけではなかなか難しいのです。
そのため黒い布団干し袋に入れて布団を干すと多少なりとも温度が上がりますし、埃よけにもなるので良いでしょう。
前述のとおりダニは布団の湿度が高いと繁殖しやすいので布団を干せない環境でしたら、定期的に除湿機を布団の近くでかけるのも効果的です。とくに重たいベッドのマットなどを干すのは現実的に難しいですが、除湿機をかけることで湿気を取り除くことは可能です。
■布団たたきよりも布団に掃除機
最近では、布団たたきで叩くと中の繊維が千切れてしまい吸い込みなどにより健康面でもよくないとも言われています。また叩くことによって表面にいるダニを布団の奥に追い込んでしまうことにもなるのです。そのため布団たたきは好ましいとは言えません。
アレルギーの素となるのはダニだけでなく、ダニの死骸も原因となると言われているので、そういった意味でも布団に掃除機をかけるということをお薦めします。
布団だけでなくマットレスやベッドの板も掃除機をかけるようにするとより清潔に保つことができます。
最近は布団専用クリーナーもあり、効果的に布団に掃除機をかけることができます。
布団専用の掃除機がない場合、一般的な掃除機のノズルを使うと布団を吸い込んでしまいかけづらくなってしまうので、吸い込まないように網目状になっているノズルを利用したり、自転車のカゴ用のネットをノズルの先に巻いて使うのもよいでしょう。
■自宅での布団の洗濯は天気予報を確認してから
布団のクリーニングは高額なので、できれば自宅で洗いたいという人もいるでしょう。自宅で布団を洗うことで一番気にかけなければならないのが、短時間で乾燥させるということ。長時間布団が湿った状態だと、その間に雑菌が繁殖してしまうからです。
自宅で布団を洗濯したいと思ったら、まずは天気予報を見て晴天が数日続く日を選びます。洗濯機に入る大きさの布団であれば洗濯機を利用して洗い、脱水まで済ませて干すようにすれば短期間で乾くでしょう。除湿機があれば日中は天日で干して夜に除湿機で仕上げをするというように1日で乾燥させることも可能です。
洗濯機に入らない大きさのものは、浴槽を使って洗うことも可能ですが、残念ながらこの方法だと脱水が不完全になってしまいます。いくら足で踏んで脱水しても布団に含まれた水は大量で、布団自体もかなり重たくなり運ぶのも一苦労です。そして当然ながら乾燥するのに長期間かかってしまいます。
自宅の洗濯機に入らない大きさの布団は、布団も洗濯できる大きめのコインランドリーを探しましょう。
■羽毛布団を自宅で洗う方法
「羽毛布団を自宅で洗うことができるの?」というご質問をいただくことがあります。あまり高価なものは失敗したときのことを考えるとお薦めできませんが、そうでなければ自宅でもコインランドリーでも洗うことができます。ただし以下の点に注意してください。
・洗濯ネットを使う
布団が洗濯機のどこかにひっかかり生地が破れたりすると中から羽毛が出てきてしまうので、布団用の大きな洗濯ネットに入れてから洗濯機に入れるようにします。
・中性洗剤を使う
一般的な洗濯洗剤は弱アルカリ性のものが多く、羽毛が油などでコーティングされている場合は、それさえも落としてしまう可能性があります。自宅やコインランドリーで洗濯するときはおしゃれ着洗い用の洗剤(中性洗剤)を使うようにしまよう。
・洗った羽毛布団を干す前に
自宅で羽毛布団を洗濯機で洗い脱水が終わって取り出したら、まずは羽毛が均等になるように整えてから干すようにすると早く乾くようになります。
毎日使う布団ですから正しい方法でお手入れし、清潔に保ちたいですね。
(執筆:矢野 きくの)
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