時事

今年の新語・流行語大賞は「俯瞰的」に見れば「30語中25語以上がコロナ関連である」説について

※画像はイメージです

年末恒例の『2020ユーキャン新語・流行語大賞』(現代用語の基礎知識選)の候補30語が、11月5日に発表された。とりあえずは分野別にすべてを並べてみると、以下のとおりである。

【新型コロナ関連】
・新しい生活様式/ニューノーマル ・あつ森 ・アベノマスク ・アマビエ ・ウーバーイーツ ・エッセンシャルワーカー ・おうち時間/ステイホーム ・オンライン○○ ・クラスター ・Go Toキャンペーン ・3密(三つの密) ・自粛警察 ・Zoom映え ・ソーシャルディスタンス ・テレワーク/ワーケーション ・濃厚接触者 ・PCR検査

【エンタメ】
・愛の不時着/第4次韓流ブーム ・顔芸/恩返し ・鬼滅の刃 ・香水 ・時を戻そう(ぺこぱ) ・NiziU(ニジュー) ・フワちゃん ・まぁねぇ〜(ぼる塾)

【社会】
・AI超え ・カゴパク ・ソロキャンプ ・BLM(Black Lives Matter)運動

【政治】
・総合的、俯瞰(ふかん)的

全体を通して見れば、例年よりも「あれ? こんな言葉知らないんですけど…流行ってました?」みたいな“無理やり選びました感”のただようワードがダントツに少ない印象だ。やはり、30語中半分以上の17語も選ばれた新型コロナショック関連ワードが、差別なく日本国民全員の脳裏に強くこびりついているってことなんだろう。そして、残り13語も、遠因をたぐっていけばそのほとんどが「コロナ」へと行き着くのではないか……と私は考える。

たとえば、「エンタメ」関連のワード。誰もが「外出自粛」によって、家に閉じこもりテレビや漫画や映画やゲームやネットで“時間をつぶす”しかなかった今年──普段はこうしたインドア系の生活に無縁だった層をも取り込み、エンタメのトレンドが構築されていった。しかし! もし、そういうアウトドアな人たちが従来と同じく、ヒマさえあれば旅行三昧だったり飲みに行ったり合コンに参加したりしていたら…… ここに挙がった「新語・流行語」も多少違ったものになっており、とくに優れたネット戦略を背景とした「香水」や「NiziU(ニジュー)」や「フワちゃん」なんかは、ここまでのブレイクを果たせなったかもしれない。私だって、今年ほどテレビをたくさん観たのは成人になってからは初めてで、正直あまり詳しくなかった“お笑い”に関しても、たった数ヶ月でめっぽう精通してしまった。「ぼる塾」? 当然、知ってますとも!

「社会」関連のワードにカテゴライズされている「ソロキャンプ」なんて、典型的な新型コロナショックの影響によるムーブメントである。感染を恐れての単独行動なわけですから。「AI超え」だって、今後「在宅ワーク」がますます推進されるに違いない風潮のなかでは、重要なキーワードとなっていくはず……まあ、コレはさすがにこじつけすぎ……ですかね(笑)?

いずれにせよ、来たる12月1日に「2020年の新語・流行語」を、この30語のなかから精選するのはいつも以上に大変であるような気がしないでもない。リアルに選んだらトップ10はオール「コロナ」関連に? かと言って、バランスをはかってまんべんなく各分野から選んだら歪(いびつ)さは否めない……? 審査員の皆々さま! 今年は本当にご苦労さまであります!!

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