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犬と散歩しながらふと目にした「あの建物の中で」実は一人「ニュース祭り」をしていただけではなかろうか、とそんな気がした。「これは大変なことになった」と意気込んでニュース速報をお伝えするとき、それがどれほど「建物の外」の人たちにとって重要なのか、私は思い及んでいたのだろうか。
「たった今入ったニュースです」と勢いこんで速報を入れても「それがどーした」という反応の世界の存在に気づかされた朝だった。ニュースで時折使われる「驚くべき〇〇」などという文言は押しつけがましいと思って、原稿に出て来るとそっと削除していたのだけれど、「今入ったニュースです！」も同じくらいある意味押しつけがましかったかも、と思った。(安藤優子氏)

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