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外国人観光客がカプセルホテルに泊まる理由

終電を逃したサラリーマンや学生などの若い旅行客が利用するイメージがあるカプセルホテル。そのカプセルホテルが最近、外国人観光客の間で人気になっています。その理由とはいったい何なのでしょうか。

■カプセルホテルの発祥と現在

最初に開業したカプセルホテルは、1979年に大阪市梅田にオープンした「カプセルホテル・イン大阪」。発案者はサウナなどを経営していた中野幸雄氏とその社員で、設計者は世界的にも高い評価を受けていた故・黒川紀章氏が担当しました。

いまのカプセルホテルは、以前と比べると清潔感や快適性が高まっており、デザインも洗練されているところが多くなっています。施設内にレストランやサウナ、マッサージ室等が完備されていたり、インターネット環境が利用できたりと、利便性も高まっています。

■なぜ、外国人観光客に人気があるのか

そんなカプセルホテルですが、いま外国人観光客に人気です。その最も大きな理由は、ほんの一部の例外を除き、カプセルホテルは日本にしかない、という点があげられます。自分の国では体験できないことを求めて来日する彼・彼女らにとっては、まさに日本ならではの体験ができる場所だということですね。特に、「狭い空間を効率良く活用している」というのがとても日本的に感じる部分だそうです。

また、SF映画に出てくる宇宙船の睡眠装置といった近未来性をイメージさせるようで、カプセルホテルを見ると「ワクワクする」といった意見も。さらに宿泊費の安さも理由の一つです。観光客の多くはアクティブに行動しますので、宿泊施設に滞在する時間は短くなります。となれば、寝るだけの宿泊費はできるだけ安価に抑えたい、という側面もあるのかもしれません。

■海外にも登場し始めたカプセルホテル

海外での人気を受け、海外にもカプセルホテルが登場しはじめました。イギリスでは2007年に空港にカプセルホテルができました。ロシアではカプセルホテルのコンセプトを真似てつくられた太い水道管でできている「水道管ホテル」といったものまでできています。同じくシンガポールでも「THE POD」というお洒落なカプセルホテルが登場しています。

今後、カプセルホテルもカラオケのように、日本発祥の文化として世界中に広まるかもしれませんね。

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