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年末年始、家電を買うならいつが一番おトク?

年末年始はセールが続く時期。その中で家電を安く買える時期はいつなのか。実は多くの家電量販店では同じセールでも時期によって価格を上下させています。そうした家電量販店の事情を踏まえて、いつ買うのがお得なのか。さらに、価格交渉成功の秘訣についてもご紹介します。

■12月は家電がよく売れる時期

年末年始は、買い物気分が高まる時期。年末の歳末セール、年始の初売り。果たして家電を買うならどちらがお得なのでしょうか? 買い物の条件によって賢く使い分けるコツをお伝えします。

夏と冬のボーナス支給時期は、家電販売の中でも特に売り上げが伸びる時期です。エアコンや冷蔵庫などの大物家電は10月くらいまでに新商品が発売され、家電メーカー、小売りにとって12月は最新モデルが主役となる商戦期となります。

12月のこの時期は、新商品に切り替わっていることで、家電の値段が全般的に上がっています。しかし、12月の歳末セールは「年間でも重要なセール」と位置づけている家電量販企業が多く、販売数量を増やすために全体的に価格を下げる傾向にあります。だから、12月は、新製品をおトクな値段で買いやすい時期といえます。12月に一度下がった価格は、1月になると上がることが多く、いわゆる"目玉商品"以外の商品の購入には注意が必要です。

■12月の中でも1番の狙い目は「30日・31日」

12月の中でも、25日(クリスマス)まではボーナスでの買い物や、プレゼントなどの購入のため多くのお客が量販店にやってきます。ラッピングや配送なども多いので忙しい時期です。そのため、1人あたりの接客時間が短くなりがち。時間をかけた価格交渉などはなかなか難しい時期といえます。

クリスマス後は、クリスマス前より客足はやや落ち着きますが、大掃除で必要なものの買い物や、電球の取り替えなどでの来店が多く、忙しい時期が続きます。

買い物にもっとも狙い目なのは、12月30日と31日。これらの日は家電量販店に足を運ぶ人がグッと少なくなります。店側に比較的余裕があるので、1人あたりの接客時間を長くとることができます。店側は、売り上げ確保のために値段を下げたり、時間をかけた価格交渉にも応じる余裕がでてきます。商品の細かい違いなどについてもゆっくり説明してもらえるのもこの時期です。欲しい機種が決まっていたり、じっくり接客を受けたいなら、この時期での購入がオススメです。

しかし、30日、31日での購入には注意点が2つあります。まず、1つめは歳末セールに多くのお客が来るので、人気商品は在庫切れを起こす場合があるということです。2つめは、大型家電など配送、設置が必要な商品は年内の配達・設置が難しい場合が実際に使えるのは年明けになる場合が多いということです。

■機種を選ばないなら初売り

「なんとなくパソコンが欲しい」「特にこだわりはないが新しいテレビが欲しい」など、機種にこだわりがなければ、初売りでの購入がオススメです。量販店のチラシをみて「目玉商品」狙いで買い物に行けば、商品が安く手に入れられます。中でも、テレビ、レコーダー、パソコンなどは年に2~3回商品の入れ替え時期があり、在庫処分などの理由から初売りで「目玉商品」になる傾向が強いといえます。

■ネットでは福袋商戦がもう始まっている

目玉商品を安く購入するなら、福袋も狙い目です。すでに2016年分の福袋をネットで予約販売している家電量販店もあります。しかし、現時点で予約販売が終了しているお店も多数。家電の福袋は、例年人気のようです。

■急がないなら「3月の決算」「新商品の入れ替え期」

買い替えを急いでいない場合、年末以外でおトクに購入できる時期は2つあります。

1つめは3月の決算セールです。決算の数字を上げたい家電量販側の事情から、価格も安くなる傾向にあります。特に3月の月末が狙い目です。ちなみに多くの量販店が3月決算ですが、ビックカメラは8月決算です。

2つめは新商品の発売と同時期に買いに行くという方法です。例えば、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの生活家電は新商品の入れ替えが年1回。(テレビやレコーダーは前述のとおり2~3回)。入れ替え時期になると、旧商品は発売開始の価格と比較して6割程度になっていることもあります。入れ替え時期に行くと、新商品と旧商品が一緒に展示されているため、機能の進化の比較がしやすく、より自分にあった商品を選択できるという魅力もあります。
主な家電の入れ替え時期は次の通りです。

冷蔵庫 8月~9月
縦型洗濯機 6月~7月
ドラム式洗濯機 8月~9月
エアコン 10月~11月
テレビ 6月、10月~11月、2月
レコーダー 6月、10月~11月
パソコン 1月~2月、5月~6月、9月~10月

■もっと安く買うために!価格交渉のコツ5カ条

家電を買いに行く前には、まずチラシを確認して安くなっている"目玉商品"を確認しましょう。チラシは、新聞などの折り込みのほか、店頭でも配布しています。また、ホームページ内各店舗のページで電子チラシを確認できる量販も増えています。


家電の価格交渉にもコツがあります

ちなみに、Apple製品やダイソンなどの海外製品は仕入れ値が高いことから、なかなか値引きが難しいのが現状です。

さらに家電量販店で1円でも安く買うために価格交渉をする人も多いはず。改めて、価格交渉のコツについてまとめます。

▲コツ1 意思を伝える

価格交渉の際は、買う意志をしっかりと伝えることが重要です。予算を伝え「○○円なら買いますよ」などと伝えると、交渉がしやすくなります。

▲コツ2 ポイントでの交渉

現在、家電量販店全体が、"量から質への転換"つまり、安くして大量に売るよりは、「(顧客に対して)より豊かな生活を提案し、良い物を買っていただく」という傾向が強くなってきており、「他店よりも安くする」というよりは、「他店の価格に合わせる」ことが多くなっています。ヤマダ電機やヨドバシカメラなどポイント還元サービスを行っている量販店では、「ポイントならどのくらいになりますか」と一言添えてみましょう。現金での値引きよりもポイントでの還元の方がトータルでの値引きが大きくなる場合が少なくありません。家電量販店側としてはポイントを発行することで、お客の次の来店を期待できるからです。

▲コツ3 まとめ買い

複数の家電を同時に購入する「まとめ買い」でも値引き交渉がしやすくなります。家電量販では売り場ごとに予算(いわゆるノルマ)が決まっていることがよくあります。"テレビとレコーダー"、"掃除機と洗濯機"のように、売り場が近い商品の場合は、販売員が複数の商品担当を兼任している場合が多く、その分トータルでの値引きがしやすくなります。大型家電だけでなく、例えば"LED電球の複数個買い"のような小物商品でもまとめ買いすることで値引き交渉に応じてくれることもよくあります。

▲コツ4 キャンペーン時の入会・契約

量販店のクレジットカードの入会や、「フレッツ光」などのブロードバンドを契約することで、値引きに応じてくれる場合も少なくありません。

▲コツ5 リーダーや部門長(フロア長)と交渉する

家電量販店には、メーカーから派遣された販売員と、家電量販店の販売員がいます。価格交渉をするなら、家電量販店の販売員に声をかけましょう。メーカーから派遣された販売員は、メーカー名が入っているユニフォームやプレートを首から下げています。

さらに、販売員の中でも、価格を交渉するなら、リーダーや部門長(フロア長という場合も)に声をかけるのがオススメです。多くの家電量販店で、各商品ごとの達成予算(ノルマ)が決まっており、予算の達成具合をみながら値引き率の決定をするのはリーダーや部門長(フロア長)です。役職は多くの場合、名刺などに記載されています。

■店舗ならではの買い物を楽しむ

価格交渉は、店舗ならではの楽しみの1つです。チラシに記載していなくても、予告なしでタイムセールを行ったり、付属品などのアクセサリーをおまけするといったことも少なくありません。また、お手入れ方法や、便利な使い方、今使っている家電との相性など、家電に関する細かい相談ができるのもネットにはないリアル店舗ならでは魅力といえます。 

(執筆:伊森 ちづる)

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