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「太平洋」と「大西洋」の「たい」の漢字が違う理由

太平洋と大西洋
「太平洋」と「大西洋」。「太」と「大」がまぎらわしくて書き間違えてしまったことがある・・・という人もいるのでは。どちらも海の名前なのに、なぜ別の漢字が使われているのでしょうか。

ご存知のとおり、大西洋はヨーロッパ大陸・アフリカ大陸とアメリカ大陸の間にある海です。古代ローマで「Oceanus occidentalis(西の大洋)」と呼ばれていたことから、それを日本語に訳して「大西洋」となりました。

一方、日本にも面している太平洋は5大陸(アジア・南北アメリカ・南極・オーストラリア)に囲まれた世界最大の海洋です。16世紀にポルトガルの探検家マゼランが初めて太平洋を横断したとき、荒れがちな大西洋と比べて穏やかな航海だったことから、ラテン語で「Mare Pacificum(平和な海)」と呼びました。その後、「Pacificum」が穏やかな様子を意味する「太平」と訳されて、「太平洋」と表記するようになりました。

ちなみに、大西洋は英語で「Atlantic Ocean」と呼びますが、これは古代ギリシャで大西洋の南部を「アトラス」という神が支配すると考えられ、その海を「Atlanticos(アトランティコス)」と呼んだことが起源となっています。

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