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■『機動戦士ガンダムSEED』(2002年~/全50話)
通常の人類「ナチュラル」と、遺伝子操作された新人類「コーディネイター」という新たな対立構図を作り上げた本作。序盤は“ファーストガンダム”こと初代『機動戦士ガンダム』のあらすじをなぞったようなストーリーだったため、ファーストファンなどから賛否両論が巻き起こっていました。
……が、それは物語中盤までの話。中盤以降、予測不能な怒濤のストーリーに、視聴者は良い意味で翻弄されまくるのです。主人公は地球連合軍(ファーストで言うところの地球連邦軍)のガンダムパイロットとして戦っていたのですが、ある事件をきっかけに地球連合軍から離反。なんとその後、地球連合軍側のガンダムたちとも戦っていくことになるのです……!
余談ですが、本作には主人公と最終的にカップリングするメインヒロインがいるのですが、そのメインヒロインとひっつく前に、主人公は小悪魔系のサブヒロインと“大人の関係”に……。人間模様もけっこうドロドロ(もちろん良い意味で)なのです。
■『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』(2004年~/全50話)
前作『機動戦士ガンダムSEED』から2年後が舞台の正統続編。そして、主人公は『SEED』で敵軍だったザフト軍の軍人なのです。“宇宙世紀モノ”ファンにわかりやすく説明すると、主人公がジオン兵のようなものということですね。
『SEED』でも中盤以降の怒涛の展開で驚かされましたが、『SEED DESTINY』はそれ以上のショッキングな展開となっていきます。途中から前作の主人公も登場するようになり、前作主人公の視点でもストーリーが進んでいくのですが、次第に物語全体が違った見え方をしてきて……。
本作主人公がザフト軍の軍人のため、当然、当初はザフト軍に正義があるかのような描かれ方をしていたわけですが、前作主人公の視点から見ていくと、その“ザフト軍の正義”に不穏な雰囲気が流れ始めるのです。そして、本作主人公が駆るガンダムと前作主人公が駆るガンダムが激突し、視聴者に“本当の正義とは何か?”を突き付けていくのです……!
■『機動戦士ガンダム00』(第1期 2007年~/全25話)(第2期 2008年~/全25話)
第1期(ファーストシーズン)の舞台は西暦2307年。『ガンダム』シリーズで初めて西暦が採用されているのが特徴です。要するに、今、我々がいるこの現実世界と地続きであることを強く意識した作品になっており、実際、中東の紛争問題を真正面から描くなどリアリティを追求しています。
また、主人公はかつて少年兵として中東のテロ組織に属しており、洗脳状態で両親を殺害してしまっているという陰惨な過去も持っています……。
地球は「ユニオン」、「AEU」、「人類革新連盟」の三大勢力による均衡状態が続いていて、そこに超兵器ガンダムを4機擁した私設武装組織「ソレスタルビーイング」が、戦争根絶を目的に武力介入していく――という物語。“戦争根絶を目的に武力介入”という方法論がすでに矛盾しているわけですが、そんな矛盾さえも、現実世界の核問題などを考えると妙に生々しくも思えませんか?