感情をコントロールするのって、とても難しいですよね。とくにイライラを抑えるのは厄介です。今回は、とても簡単な感情のコントロールの仕方、考え方を紹介します。
目の前の出来事には「何の意味もない」と考えましょう。すべては受け取り方(色の付け方)次第。人の心は、受け取り方次第で、どうとでも左右されます。
例としてよく言われるのは、コップに水が半分入っているケース。「半分も入っている」という人もいれば、「半分しか入っていない」と受け取る人もいます。
これは、人間関係でも全く同じで、同じ上司を「好き」という人もいれば、「嫌い」と思う人もいるかもしれません。
また、上司からみたとき、同じ部下を「好き」という人もいれば、「嫌い」と思う人もいるかもしれません。つまり、私たちは「好き」「嫌い」のどちらでも選べるのです。
「好き」ならば何の問題もないでしょう。向いているベクトルの方向が同じですから、一緒にいても心がザワつくことはありません。問題は「嫌い」という感情を持った場合です。
「あの人は嫌い」と思ってしまうと、100%嫌いな人になってしまいます。そうなると、一緒にいたら、イライラしたり、ムッとしたりします。
こんな時、「嫌い」と決めつけるのではなく「好きなほうじゃない」と考えてみてください。
「嫌い」という言葉を使わずに、「好き」という言葉をあえて使います。すると、相手のいいところも不思議と見えてきます。
もうひとつは、こう考えてください。
たとえば、目玉焼きには何をかけて食べますか? これも人により様々ですよね。しょう油、塩、コショウ、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、ポン酢、ドレッシング、何もかけない、などいろいろです。
この中で、しょう油をかけるという2人が一緒にいても、何も問題ありません。それこそベクトルは同じ方向を向いているからです。ところが、中には「かけるのは絶対にソース。ソースしか考えられない」という人もいます。自分の好み以外は否定する人ですね。
そういった人は、自分の意見と違うことをいわれると、「それは間違っている!」と否定します。「オレはこう思う」と主張します。それにより、人間関係がギクシャクしてしまうのです。
目玉焼きに何をかけるか、の例を出すまでもなく、考え方に間違いはひとつもないです。違っていていいのです。人の顔がそれぞれ異なっていると同じように、違っていて当然なのです。
「嫌い」を「好きなほうじゃない」と置き換えること。自分の意見(好き、嫌い)と違っても、間違っていると否定するのではなく、「違っていて当たり前」と考えること。このとても簡単な2つの方法を使うだけで、人間関係は思った以上にスムーズになるのは間違いありません。