耳かきや綿棒で定期的に耳の掃除をする人は多いと思います。しかし実は、自分で耳かきをやる必要はないんです。「それって、ちょっと不潔じゃ……」と思いそうですが、心配ありません。その理由をご説明します。
■耳かきを自分でやるぐらいなら、むしろやらないほうがいい
自分で耳掃除はやらなくていいどころか、やらないほうがいいのです。そうすると、耳垢は溜まりっぱなしになるのでは?と思いますが、そんなことはありません。
食事や会話であごを動かすことで、乾いた古い耳垢は放っておいても外へ出ていきます。自分で無理に耳かきをおこなうと、逆に耳垢を奥に詰め込んでしまったり、耳の中の皮膚を傷つけてしまう恐れもあります。
耳垢というのは、皮膚の組織が剥がれ落ちたものと耳の内部で分泌される脂肪・たんぱく質などの混合物で、耳の中の皮膚を保護する役割があります。また殺菌作用や、虫などの侵入を防ぐ効果もあるので、耳垢の取りすぎはかえって耳によくないのです。
ただし、何らかの理由で耳垢が上手く排出されないとなると、難聴などの症状が出ます。その際は耳鼻科で専門医に耳の掃除をしてもらうのが安全です。どうしても自分で耳の掃除をしたい場合は、耳かきや綿棒を奥まで入れず耳の入口から1cmあたりを軽くこする程度にとどめておきましょう。