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「なあなあ」「大詰め」・・・意外と多い歌舞伎由来の言葉

歌舞伎
伝統芸能の歌舞伎ですが、私たちが普段使っている言葉の中にも歌舞伎が由来のものがたくさんあります。ここで取り上げるのはほんの一例ですが、いくつかご紹介したいと思います。

・なあなあ

役者が悪だくみをするシーンで耳元に口を近づけて話すとき、実際にはしゃべらずに口パクでした。その口パクが終わると、片方の役者が相方に「なあ」と呼びかけ、相方も「なあ」とだけ返していました。それ以外のセリフがなくても観客に馴れ合いで意味が伝わっていたことから「なあなあ」となりました。

・だんまり

漢字で書くと「暗闘」「暗挑」。暗闇という設定のもと、役者たちが宝物などを無言で取り合う演出のことをいいます。そこから転じて「黙り(だんまり)」になりました。

・二枚目、三枚目

役者の名前が書かれた看板は配役によって並び順が決まっていました。美男子を演じる役は二枚目、コミカルな役は三枚目だったことが由来になっています。ちなみに、主役は一枚目で「一枚看板」と言われました。

・鳴り物入り

三味線以外の笛や太鼓などの楽器を鳴り物といいます。鳴り物を鳴らすことで舞台を盛り上げて、派手なシーンを演出していたことが由来になっています。

・大詰め

一番目の舞台の最終幕を大詰めと呼んでいました。ちなみに、その次の二番目の最終幕は「大切(おおぎり)」と呼ばれており、「大喜利」の語源になっています。

ここで紹介したもの以外でも「ピンはね」「どんでん返し」「さしがね」「ドロン」など、何気なく使っている言葉の中にも歌舞伎が由来の言葉がたくさんありますので調べてみると面白いかもしれませんね。

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