自分を知ってもらうために、改めてブログを始めた
「やめられるなら、ブログはもうやめたいですね……」
吉田麻也と言えばブログ(http://ameblo.jp/mayayoshida)。そう連想する人も多いほど、ブログの人気は高い。ブログをベースにした書籍も、瞬く間に10万部を突破した。「つかみ」から「オチ」まで、終始ユーモラスな内容から読み取れる人柄は、気さくな好青年。ブルーのコートが良く似合う爽やかさも持ち合わせている。
そんなイメージの通り、激しい風雨にさらされながらの撮影であっても、嫌な顔ひとつせずこなしてくれた。だからこそ、気軽に投げかけた質問に対する答えに、ちょっとした衝撃を受けた。
……ブログを書くのは大変ですか?
「面倒くさいの塊。やめられるんだったら、すぐにでもやめたいですよ(笑)」
……それはけっこう意外です。楽しんで書いているのかと思ってました。そもそもブログを始めたきっかけは何だったんですか?
「名古屋グランパスエイトに在籍していた時に、課金制の携帯電話向けコンテンツがあって、チームの2名が担当していたんです。18歳~19歳の時にそれを引き受けたのが最初ですね。その後、オランダのVVVフェンロに移籍したんですが、今より知名度も全然なかったので、自分のことを知ってもらいたいと思って改めて個人的にブログを始めたんです。ネットで「吉田麻也」と検索した時に、どういう人なのかを調べることができる対象のひとつとして、ブログがあった方がいいだろうなぁと」
……それにしても、とにかく内容がおもしろいですよね。
「名古屋 (グランパスエイト) 時代は、今みたいにスマホなんてなくてガラケーですから、コンテンツのフォーマットも決まってたんです。文字をダーっと書いて、最後に画像があるという形。それでずっと書いてたので、画像でオチをつけるのが習慣になったんだと思います。でも、おもしろ写真ばっかり撮ってきたから、みんなが写真を撮らせてくれなくなってきてて。それもブログのネタ作りが大変になってきた理由のひとつですね」
……なるほど(笑)。ブログを書くにあたって、最後の画像でオチをつけるという以外に独自のセオリーみたいなものってあるんですか?
「女性のモデルとかがよくブログやってるじゃないですか。単純にモデルってカワイイので、彼女たちのそういうブログが好きで昔からよく見てたんです。結果的に、それがためにはなってますね……」
……カワイイ人とかキレイな人は何書いても許されますけどね(笑)。
「よくあるのが、今日これ食べましたっていう記事。自分の場合はそういうのをアップしてもしょうがないと思うので、できる限りやめようと。逆にいちばん興味を惹かれるのは、本人が写っている画像だったりするので、そういう写真を多くしてますね。あとは、一文を短くして読みやすくするとか。それに、ブログを見る時はたいていスクロールしながら読むじゃないですか。改行を増やすことでオチが最初から見えなくなるので、そんなところもポイントです」
……そこまで考えてるんですか!? 我々メディア側の人間なら分かるんですが、そのやり方だとプロの領域ですよ。
「ブログ講座、いつでも開けますよ(笑)」
一文は短く。画像は多く。冒頭からオチがバレないように。ブログをやっている人はもちろん、ファンの方々も吉田のコメントを意識して読み返してみるとまたおもしろさが伝わるのではないだろうか。実際、吉田のブログは本人だけでなくチームメイトが写っている画像も多く、それが人気の要因にもなっている。
吉田麻也と言えばブログ(http://ameblo.jp/mayayoshida)。そう連想する人も多いほど、ブログの人気は高い。ブログをベースにした書籍も、瞬く間に10万部を突破した。「つかみ」から「オチ」まで、終始ユーモラスな内容から読み取れる人柄は、気さくな好青年。ブルーのコートが良く似合う爽やかさも持ち合わせている。
そんなイメージの通り、激しい風雨にさらされながらの撮影であっても、嫌な顔ひとつせずこなしてくれた。だからこそ、気軽に投げかけた質問に対する答えに、ちょっとした衝撃を受けた。
……ブログを書くのは大変ですか?
「面倒くさいの塊。やめられるんだったら、すぐにでもやめたいですよ(笑)」
……それはけっこう意外です。楽しんで書いているのかと思ってました。そもそもブログを始めたきっかけは何だったんですか?
「名古屋グランパスエイトに在籍していた時に、課金制の携帯電話向けコンテンツがあって、チームの2名が担当していたんです。18歳~19歳の時にそれを引き受けたのが最初ですね。その後、オランダのVVVフェンロに移籍したんですが、今より知名度も全然なかったので、自分のことを知ってもらいたいと思って改めて個人的にブログを始めたんです。ネットで「吉田麻也」と検索した時に、どういう人なのかを調べることができる対象のひとつとして、ブログがあった方がいいだろうなぁと」
……それにしても、とにかく内容がおもしろいですよね。
「名古屋 (グランパスエイト) 時代は、今みたいにスマホなんてなくてガラケーですから、コンテンツのフォーマットも決まってたんです。文字をダーっと書いて、最後に画像があるという形。それでずっと書いてたので、画像でオチをつけるのが習慣になったんだと思います。でも、おもしろ写真ばっかり撮ってきたから、みんなが写真を撮らせてくれなくなってきてて。それもブログのネタ作りが大変になってきた理由のひとつですね」
……なるほど(笑)。ブログを書くにあたって、最後の画像でオチをつけるという以外に独自のセオリーみたいなものってあるんですか?
「女性のモデルとかがよくブログやってるじゃないですか。単純にモデルってカワイイので、彼女たちのそういうブログが好きで昔からよく見てたんです。結果的に、それがためにはなってますね……」
……カワイイ人とかキレイな人は何書いても許されますけどね(笑)。
「よくあるのが、今日これ食べましたっていう記事。自分の場合はそういうのをアップしてもしょうがないと思うので、できる限りやめようと。逆にいちばん興味を惹かれるのは、本人が写っている画像だったりするので、そういう写真を多くしてますね。あとは、一文を短くして読みやすくするとか。それに、ブログを見る時はたいていスクロールしながら読むじゃないですか。改行を増やすことでオチが最初から見えなくなるので、そんなところもポイントです」
……そこまで考えてるんですか!? 我々メディア側の人間なら分かるんですが、そのやり方だとプロの領域ですよ。
「ブログ講座、いつでも開けますよ(笑)」
一文は短く。画像は多く。冒頭からオチがバレないように。ブログをやっている人はもちろん、ファンの方々も吉田のコメントを意識して読み返してみるとまたおもしろさが伝わるのではないだろうか。実際、吉田のブログは本人だけでなくチームメイトが写っている画像も多く、それが人気の要因にもなっている。
■代表メンバーとはLINEでやり取り。キング・カズからメッセージも!
……ブログには、ドイツのシャルケ04で活躍している日本代表のチームメイトの内田選手がけっこう登場していた印象もありますが……。
「アクセス数を稼ぐため。と、よく言っていたんですが、実際のところはそれよりも時間潰し。ヨーロッパに来てみたら、ホントに時間があり余ってるんですよ。オランダの時は独り身でしたし、ウッチー (内田篤人) とともに、ヒマ潰しでいろいろ撮ってアップしてましたね」
オランダリーグのVVVフェンロに所属していた吉田麻也と、ドイツ・ブンデスリーガのシャルケ04に所属する内田篤人。2人は偶然、デュッセルドルフの同じ店に居合わせたのがきっかけで急速に仲良くなった。お互いの家がクルマで30分くらいの距離だったため、一緒に過ごす時間も増えていった。
……最近、ブログの更新頻度が落ちた気がしますが、ドイツに近いオランダから離れて、イングランドに移ったからですか?
「それもありますし、今は独り身ではないので、そうそうバカなことはできません。家ではけっこうおとなしいんですよ(笑)。練習場との往復ばかりだとネタもあまりないですね」
吉田は2013年に結婚し、今は夫婦揃ってサウサンプトンで暮らしている。ロンドンから「コーチ」と呼ばれる長距離バスでおよそ2時間半。それなりの繁華街があり、人は少なくないものの“田舎”という表現がしっくりくる街では、ブログのネタが豊富とは言い難い。
……内田選手に限らず、日本代表のメンバーとは普段から連絡を取ったりしてるんですか?
「今はLINEですね。試合の後は、ウッチー (内田篤人)、ハセさん (長谷部 誠)、エイジくん (川島永嗣) とかと「また引き分けちゃったね……」なんて送り合ったりしてます。LINE内でグループを作ってるんですよ」
……LINEと言えば「既読」問題はご存じですか?
「読んだら「既読」が付くからすぐに返信しないと……っていうやつですよね。それはまったく気にしません。でも、朝起きて返信がないと寂しいですけど(笑)。あ、でも、カズさん(三浦知良)には速攻で返しますよ」
……キング・カズまでLINEをやってるんですね!
「LINEは今、ホントにスゴイですよね。すごく便利。地元 (長崎) の友だちともLINEのグループチャットでやり取りしています。ヨーロッパにLINEが進出てきたら (サウサンプトンFCの) チームでもみんな使い始めるんじゃないかな」
……ブログを駆使してるのでデジタル系にも強いのかと想像はしてたんですが、実際にそうなんですね。
「「デジモノステーション」(エムオン・エンタテインメン) って雑誌もよく読みますよ。人にプレゼントをするのが好きなので、その参考にすることが多いですね。この前は、お世話になってる方にパナソニックの「目もとエステ」を贈りました。スチームが出るやつです。あと、クルマ好きの人にフェラーリのラジコンを贈ったり。スマホでコントロールできて楽しそうだったんで」
……クルマ好きの方にはラジコン……ってことは、プレゼントを考える際は相手の好みとか欲しいものをリサーチしたりするんですか?
「まぁ適当です(笑)。自分が贈りたいものを選んじゃいますね」
……そこは適当なんですね(笑)。話が脱線しましたが、「ブログ」を書いてて良かったことってありますか?
「もちろん、あります。いちばん分かりやすい例で言うと、打ち解けやすいというか。ブログを読んで勝手に「おもしろいやつ」とか「いいやつ」っていうイメージを持ってくれるので、初対面でも壁を取っ払いやすいんです」
……われわれも会う前からそういうイメージです(笑)。それと気になってたんですが、サッカーのことは書いてませんよね?
「ブログではサッカーのことは書かないことにしています。サッカーに関しては雑誌「Number」でコラムを連載してますし、専門誌のインタビューなどを読んでもらえたらと。ブログでもサッカーのことを書いてしまうと、そういう媒体のプライオリティが下がっちゃいますからね。サッカーあっての自分なのは当然ですし、芸人でもないので、その辺は難しいところですが」
……サッカーについて書かないからこそ、難しいところもありそうですよね。常にコミカルな内容なので、自分の想いをそのまま書けないということもあるでしょうし。
「チームの調子が悪い時には「負けたのに何してんの?」とか「ダマれ!」とか書かれることもあって。それで更新してなかった時期もありましたね」
「アクセス数を稼ぐため。と、よく言っていたんですが、実際のところはそれよりも時間潰し。ヨーロッパに来てみたら、ホントに時間があり余ってるんですよ。オランダの時は独り身でしたし、ウッチー (内田篤人) とともに、ヒマ潰しでいろいろ撮ってアップしてましたね」
オランダリーグのVVVフェンロに所属していた吉田麻也と、ドイツ・ブンデスリーガのシャルケ04に所属する内田篤人。2人は偶然、デュッセルドルフの同じ店に居合わせたのがきっかけで急速に仲良くなった。お互いの家がクルマで30分くらいの距離だったため、一緒に過ごす時間も増えていった。
……最近、ブログの更新頻度が落ちた気がしますが、ドイツに近いオランダから離れて、イングランドに移ったからですか?
「それもありますし、今は独り身ではないので、そうそうバカなことはできません。家ではけっこうおとなしいんですよ(笑)。練習場との往復ばかりだとネタもあまりないですね」
吉田は2013年に結婚し、今は夫婦揃ってサウサンプトンで暮らしている。ロンドンから「コーチ」と呼ばれる長距離バスでおよそ2時間半。それなりの繁華街があり、人は少なくないものの“田舎”という表現がしっくりくる街では、ブログのネタが豊富とは言い難い。
……内田選手に限らず、日本代表のメンバーとは普段から連絡を取ったりしてるんですか?
「今はLINEですね。試合の後は、ウッチー (内田篤人)、ハセさん (長谷部 誠)、エイジくん (川島永嗣) とかと「また引き分けちゃったね……」なんて送り合ったりしてます。LINE内でグループを作ってるんですよ」
……LINEと言えば「既読」問題はご存じですか?
「読んだら「既読」が付くからすぐに返信しないと……っていうやつですよね。それはまったく気にしません。でも、朝起きて返信がないと寂しいですけど(笑)。あ、でも、カズさん(三浦知良)には速攻で返しますよ」
……キング・カズまでLINEをやってるんですね!
「LINEは今、ホントにスゴイですよね。すごく便利。地元 (長崎) の友だちともLINEのグループチャットでやり取りしています。ヨーロッパにLINEが進出てきたら (サウサンプトンFCの) チームでもみんな使い始めるんじゃないかな」
……ブログを駆使してるのでデジタル系にも強いのかと想像はしてたんですが、実際にそうなんですね。
「「デジモノステーション」(エムオン・エンタテインメン) って雑誌もよく読みますよ。人にプレゼントをするのが好きなので、その参考にすることが多いですね。この前は、お世話になってる方にパナソニックの「目もとエステ」を贈りました。スチームが出るやつです。あと、クルマ好きの人にフェラーリのラジコンを贈ったり。スマホでコントロールできて楽しそうだったんで」
……クルマ好きの方にはラジコン……ってことは、プレゼントを考える際は相手の好みとか欲しいものをリサーチしたりするんですか?
「まぁ適当です(笑)。自分が贈りたいものを選んじゃいますね」
……そこは適当なんですね(笑)。話が脱線しましたが、「ブログ」を書いてて良かったことってありますか?
「もちろん、あります。いちばん分かりやすい例で言うと、打ち解けやすいというか。ブログを読んで勝手に「おもしろいやつ」とか「いいやつ」っていうイメージを持ってくれるので、初対面でも壁を取っ払いやすいんです」
……われわれも会う前からそういうイメージです(笑)。それと気になってたんですが、サッカーのことは書いてませんよね?
「ブログではサッカーのことは書かないことにしています。サッカーに関しては雑誌「Number」でコラムを連載してますし、専門誌のインタビューなどを読んでもらえたらと。ブログでもサッカーのことを書いてしまうと、そういう媒体のプライオリティが下がっちゃいますからね。サッカーあっての自分なのは当然ですし、芸人でもないので、その辺は難しいところですが」
……サッカーについて書かないからこそ、難しいところもありそうですよね。常にコミカルな内容なので、自分の想いをそのまま書けないということもあるでしょうし。
「チームの調子が悪い時には「負けたのに何してんの?」とか「ダマれ!」とか書かれることもあって。それで更新してなかった時期もありましたね」
■落ち込む吉田を救ってくれた、あのベテランの意外なひと言
……そういった方からの心ないコメントがあったのに、どうして復活できたんですか? 何かキッカケがあったのでは?
「ある時、ミックスゾーン (グランドと選手控え室との間にある取材用の場所)で「そんなこと気にしないで書けよ!」って名波(浩)さんに声をかけられて、何か嬉しかったし、その一言にすごく救われました。メディアに出ている人だからか、説得力が違ったんですよね。ウッチー(内田篤人)に同じようなことを言われた時は、ぜんぜん響かなかったのに(笑)」
以前、名波 浩氏を取材した際 (参考:元日本代表MF名波浩に聞く「長所の「伸びシロ」に限界はない」https://allabout.co.jp/football/japan/293/) に、記事にはなっていないところでそんなエピソードも出ていた。「最近の若いやつは世間の評判を気にし過ぎる」と。
若者のメンタルが弱いと言ってしまえば簡単かもしれないが、「デジタルネイティブ (生まれた時からウェブやパソコンのある環境で育ってきた世代)」やそれに近い世代と、「それ以前の世代」とのギャップにも思えた。(吉田は1988年生まれで、厳密には「デジタルネイティブ」ではないが、それに近い世代。) ネットと現実の境目が希薄で、ブログのコメントなども現実に近い存在と感じられるのではないだろうか。
その一方、吉田の25歳らしからぬ落ち着きや逞しさは、「それ以前の世代」との交流で育まれたという側面もありそうだ。
「ブログだからってすべての人に向けて書く必要はなくて、笑いを求めてくれている人に対して書けばいいって割り切れるようになりました」
……ブログの内容を見る限りだと脳天気にも思えちゃいますが(笑)、実はいろいろと気を遣ってるし、気にしてもいるんですね。アクセス数もチェックしたりしてますか?
「けっこう見てますよ。最近はブログをあまり更新していないので、1日あたりで10万アクセスを切りかかってるんです。そろそろアップしないと……」
その言葉の通り、取材の数日後からブログの更新頻度が上がり、記事が数本アップされた。冒頭で語っていた「面倒だから、もうやめたい」発言は、本音かもしれない。しかしその一方で、ユーモアのある内容とは裏腹に、いくらでもサボったり手抜きができるブログでさえ(と言っては語弊があるかもしれないが……)真摯に向き合っている姿勢には好感が持てる。
きちんと考えているからこそやり甲斐を感じられるし、辛い目に遭うこともあるだろう。そしてそれは、サッカーにも通じるのではないだろうか。真剣だからこそ、良い結果だけでなく、悪い結果とも対峙しなくてはならない。
ブログの更新が滞っていた理由は、環境の変化に伴うネタ不足だけではないはずだ。出場機会に恵まれていない状況で、コミカルなブログの更新を自重していた面もあるに違いない。そして吉田は、ブログではサッカーのホントのところは書かない。だからこそ次回は、サッカーにまつわる現在進行形の本音に迫る。今の状況とどうやって向き合っているのか……。
(All About FOOTBALL編集部・平 格彦(PoP*))
<関連リンク>
ブログでは書かない吉田麻也のホントのところ vol.2~苦境でもガマンが大事なサッカー編
ブログでは書かない吉田麻也のホントのところ vol.3~女優とデートしてから眠る妄想編
All About_Football(オールアバウト フットボール) Facebookページ
「ある時、ミックスゾーン (グランドと選手控え室との間にある取材用の場所)で「そんなこと気にしないで書けよ!」って名波(浩)さんに声をかけられて、何か嬉しかったし、その一言にすごく救われました。メディアに出ている人だからか、説得力が違ったんですよね。ウッチー(内田篤人)に同じようなことを言われた時は、ぜんぜん響かなかったのに(笑)」
以前、名波 浩氏を取材した際 (参考:元日本代表MF名波浩に聞く「長所の「伸びシロ」に限界はない」https://allabout.co.jp/football/japan/293/) に、記事にはなっていないところでそんなエピソードも出ていた。「最近の若いやつは世間の評判を気にし過ぎる」と。
若者のメンタルが弱いと言ってしまえば簡単かもしれないが、「デジタルネイティブ (生まれた時からウェブやパソコンのある環境で育ってきた世代)」やそれに近い世代と、「それ以前の世代」とのギャップにも思えた。(吉田は1988年生まれで、厳密には「デジタルネイティブ」ではないが、それに近い世代。) ネットと現実の境目が希薄で、ブログのコメントなども現実に近い存在と感じられるのではないだろうか。
その一方、吉田の25歳らしからぬ落ち着きや逞しさは、「それ以前の世代」との交流で育まれたという側面もありそうだ。
「ブログだからってすべての人に向けて書く必要はなくて、笑いを求めてくれている人に対して書けばいいって割り切れるようになりました」
……ブログの内容を見る限りだと脳天気にも思えちゃいますが(笑)、実はいろいろと気を遣ってるし、気にしてもいるんですね。アクセス数もチェックしたりしてますか?
「けっこう見てますよ。最近はブログをあまり更新していないので、1日あたりで10万アクセスを切りかかってるんです。そろそろアップしないと……」
その言葉の通り、取材の数日後からブログの更新頻度が上がり、記事が数本アップされた。冒頭で語っていた「面倒だから、もうやめたい」発言は、本音かもしれない。しかしその一方で、ユーモアのある内容とは裏腹に、いくらでもサボったり手抜きができるブログでさえ(と言っては語弊があるかもしれないが……)真摯に向き合っている姿勢には好感が持てる。
きちんと考えているからこそやり甲斐を感じられるし、辛い目に遭うこともあるだろう。そしてそれは、サッカーにも通じるのではないだろうか。真剣だからこそ、良い結果だけでなく、悪い結果とも対峙しなくてはならない。
ブログの更新が滞っていた理由は、環境の変化に伴うネタ不足だけではないはずだ。出場機会に恵まれていない状況で、コミカルなブログの更新を自重していた面もあるに違いない。そして吉田は、ブログではサッカーのホントのところは書かない。だからこそ次回は、サッカーにまつわる現在進行形の本音に迫る。今の状況とどうやって向き合っているのか……。
(All About FOOTBALL編集部・平 格彦(PoP*))
<関連リンク>
ブログでは書かない吉田麻也のホントのところ vol.2~苦境でもガマンが大事なサッカー編
ブログでは書かない吉田麻也のホントのところ vol.3~女優とデートしてから眠る妄想編
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