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バブル期の遺産? 郵トピア記念ポストを探せ!

さいきん観光地に出かけると、ユニークな色やデザインの変わり種ポストを見る機会が増えてきました。こうした珍しいポストの先駆けといえるのが「郵トピア記念ポスト」です。当時の郵政省が昭和の終わりに、政策の一環として地方都市を中心に設置したものです。特徴は角型ポストの上部に箱型の台があるところで、たとえば富山市であれば「薬売り」のようにご当地ゆかりのものが飾り付けられました。中には投函すると音の鳴るものや光を放つものなどもあり、ちょっとした話題となったものです。

昭和62年度の通信白書によると、郵トピア構想とは「モデル都市において地域社会の発展に資するサービスや新しい郵便サービスを集中的かつ先行的に提供するもの」で、郵政省は同年4月に全国20都市で展開し、昭和63(1988)年4月にはさらに24都市を追加しました。計44のモデル都市では、地域活性化の施策として例外なく「郵トピア記念ポスト」を設置しています。

そんな「郵トピア記念ポスト」も設置から四半世紀が経ち、すでに撤去されてしまったものも多いのですが、設置当時の飾りを失いながらも現役でがんばっているものもあります。こうした健気な姿が、どこか郵便ポスト愛好家の心に響くのでしょう。 (執筆、撮影:板橋祐己)

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