お金持ち流の買い物の仕方とは
誰もが知っている話ですが、投資で儲かる秘訣とは、皆が売っているときに買うこと、皆が買っているときに売ること。つまり大衆の逆を行くことです。
この発想は、日常生活や人生戦略の観点でも通用します。つまり大衆の逆を行くことで、より有利に、よりオトクな状況を手にすることができるということです。
たとえば旅行。盆暮れ正月やGWなど連休の時期は、混雑するうえに値段も高いが、ピークを外した平日は空いていて値段も安い。通勤も、朝8時台の電車ではラッシュで疲弊するが、6時や10時台ならゆったりと座って行ける(可能性が高い)。
ランチも、12時台は行列ができるし慌ただしいが、11時台や13時台なら落ち着いて食事ができる。
「そんなのあたりまえだろう。言われなくても知っている」
そう、あたりまえであり、私たちは経験則としてそれを知っています。だからそれを人生のあらゆる局面に適用し、大衆がどう考え、どこに動こうとしているのかを冷静に観察する。想像力を働かせて先回りするのです。
たとえば混みあったバスの次のバスは、きっと空いているはずと想像すれば、次のバスを待とうという判断になる。
雨の日はタクシーがつかまりにくいという経験則があれば、タクシーを使わなくて済むように早めに外出するという判断になる。そうすれば、そこにできるひずみを発見し、有利なポジションを得ることができます。言い換えると、お金が消える人の集まりが大衆であり、その大衆とは異なる行動ができるのがお金が増える人ということです。
たとえば典型的だったのが、平成26年4月の消費税増税時。
税率が8%にアップする直前あたりから、多くの人が高額商品を購入したそうです。皆が前倒しでワッと購入したから、増税後はギュッと買い控え、ガクンと売上が落ちました。
ここでお金が増える人は、増税前に慌てて買わないで、増税後を待ってから買います。それはなぜか。駆け込み消費で需要が増えると、商品の価格は高止まりしますが、増税後の反動で、モノによっては値段が下がることがあります。これを、商品を作って売る企業側から想像してみましょう。
売れ行きが堅調なら、企業はあえて値段を安くする必要はない。定価でも売れるなら、そのほうがいい。しかし増税後は消費者の財布のひもが硬くなるから、売れ行きが悪くなる。
では企業は「増税後の反動で……」などという言い訳ができるでしょうか。当然、売上を上げていかなければならない。なんとか売上を確保する対策を講じる必要がある。
そこで多くの企業が考えつくのは、「値引き」という販促策。そして現実にそういう流れになりました。
商品の価格データを収集している価格ドットコムによれば、増税直前の3月末と増税後の4月20日における家電10品目92機種の平均価格は、4月20日の方が安かったそうです。
これを報じた日刊ゲンダイの記事は、「3月末は“駆け込み需要”があったから、店側も強気な値づけができた」と分析していました。こう見ると、「消費税が上がる前に買わなきゃ!」と焦って購入した人は、ただのマヌケだったと言えなくもありません。
もちろん駆け込み購入が得な商品もあったのは確かで、たとえば公共交通機関の定期代、新幹線のチケット、書籍、学費など、基本的に値引きのない商品です。あるいは前払いできる英会話教室なども挙げられるでしょう。
しかしほとんどの商品の価格は、需要と供給で決まるもの。
買いたい人が増えれば、売り手は価格をつり上げるし、減れば価格を下げる。それに踊らされると、お金を失いやすい。しかし想像力を駆使して、売り手の心理、大衆の心理をイメージし、大衆の行動の逆を行けば、有利なチャンスを手にすることができるでしょう。
さて、消費税が10%に増税されるとき、賢いあなたはどう動くべきでしょうか。
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たとえば旅行。盆暮れ正月やGWなど連休の時期は、混雑するうえに値段も高いが、ピークを外した平日は空いていて値段も安い。通勤も、朝8時台の電車ではラッシュで疲弊するが、6時や10時台ならゆったりと座って行ける(可能性が高い)。
ランチも、12時台は行列ができるし慌ただしいが、11時台や13時台なら落ち着いて食事ができる。
「そんなのあたりまえだろう。言われなくても知っている」
そう、あたりまえであり、私たちは経験則としてそれを知っています。だからそれを人生のあらゆる局面に適用し、大衆がどう考え、どこに動こうとしているのかを冷静に観察する。想像力を働かせて先回りするのです。
たとえば混みあったバスの次のバスは、きっと空いているはずと想像すれば、次のバスを待とうという判断になる。
雨の日はタクシーがつかまりにくいという経験則があれば、タクシーを使わなくて済むように早めに外出するという判断になる。そうすれば、そこにできるひずみを発見し、有利なポジションを得ることができます。言い換えると、お金が消える人の集まりが大衆であり、その大衆とは異なる行動ができるのがお金が増える人ということです。
たとえば典型的だったのが、平成26年4月の消費税増税時。
税率が8%にアップする直前あたりから、多くの人が高額商品を購入したそうです。皆が前倒しでワッと購入したから、増税後はギュッと買い控え、ガクンと売上が落ちました。
ここでお金が増える人は、増税前に慌てて買わないで、増税後を待ってから買います。それはなぜか。駆け込み消費で需要が増えると、商品の価格は高止まりしますが、増税後の反動で、モノによっては値段が下がることがあります。これを、商品を作って売る企業側から想像してみましょう。
売れ行きが堅調なら、企業はあえて値段を安くする必要はない。定価でも売れるなら、そのほうがいい。しかし増税後は消費者の財布のひもが硬くなるから、売れ行きが悪くなる。
では企業は「増税後の反動で……」などという言い訳ができるでしょうか。当然、売上を上げていかなければならない。なんとか売上を確保する対策を講じる必要がある。
そこで多くの企業が考えつくのは、「値引き」という販促策。そして現実にそういう流れになりました。
商品の価格データを収集している価格ドットコムによれば、増税直前の3月末と増税後の4月20日における家電10品目92機種の平均価格は、4月20日の方が安かったそうです。
これを報じた日刊ゲンダイの記事は、「3月末は“駆け込み需要”があったから、店側も強気な値づけができた」と分析していました。こう見ると、「消費税が上がる前に買わなきゃ!」と焦って購入した人は、ただのマヌケだったと言えなくもありません。
もちろん駆け込み購入が得な商品もあったのは確かで、たとえば公共交通機関の定期代、新幹線のチケット、書籍、学費など、基本的に値引きのない商品です。あるいは前払いできる英会話教室なども挙げられるでしょう。
しかしほとんどの商品の価格は、需要と供給で決まるもの。
買いたい人が増えれば、売り手は価格をつり上げるし、減れば価格を下げる。それに踊らされると、お金を失いやすい。しかし想像力を駆使して、売り手の心理、大衆の心理をイメージし、大衆の行動の逆を行けば、有利なチャンスを手にすることができるでしょう。
さて、消費税が10%に増税されるとき、賢いあなたはどう動くべきでしょうか。
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