時事

全米オープン・日本勢は松山英樹ただ一人予選通過 <6月20日のハイライト>

マスターズ覇者のジョーダン・スピースがメジャー2連勝に向けて首位タイ浮上

フロントナインが驚愕の4020ヤードに設定されたモンスターコース、チェンバーズベイ。大会2日目はやはりスコアの伸ばし合いとはいかなかった。昨日はアンダーパーが25人と、全米オープンらしからぬ結果となったが、2日目を終えて通算アンダーパーは16人まで絞り込まれた。首位は昨日のトップと同じ5アンダー止まり。究極のガマン大会、世界最強決定戦にふさわしい決勝ラウンドに突入しそうだ。

大会2日目は日本勢にとって悔しい結果となった。首位と5打差のイーブンパー、26位タイからスタートした松山英樹は、スコアを一つ落としながらも、通算1オーバー、21位タイに順位を上げて決勝ラウンド進出を決めたが、同じく26位タイからのスタートとなった川村昌弘はこの日、2バーディ、9ボギーの苦しいラウンドで、通算7オーバー、85位タイで予選落ちとなった。

その他の日本勢も予選ラウンドで姿を消すこととなった。藤田寛之は、粘りのゴルフを見せたが、1バーディ、5ボギーの74、通算6オーバー、76位タイで1打足りず予選落ち。98位タイから巻き返しを図った石川遼も3バーディ、6ボギー、1ダブルボギーのラウンド。通算9オーバー、107位タイに終わった。初日8オーバーと大きく出遅れた薗田峻輔は、1バーディ、4ボギーの73、通算11オーバー、131位タイで決勝ラウンド進出を逃した。

通算5オーバー、60位タイまでの75人が3日目にコマを進めた。首位は、マスターズを制して勢いに乗る世界ランキング2位のジョーダン・スピース(アメリカ)。終始攻撃的プレーで、6バーディ、1ボギー、1ダブルボギーの3アンダーで回り、通算5アンダーで決勝ラウンドに入る。同じく首位タイに若手期待のパトリック・リード(アメリカ)が立っており、初のメジャータイトルを目指す。

1打差の通算4アンダー、3位タイにブランデン・グレース(南アフリカ)と初日首位のダスティン・ジョンソン(アメリカ)。さらに1打差の通算3アンダー、5位タイグループにベン・マーティン(アメリカ)ら4人。通算2アンダーの9位タイにジェイソン・デイ(オーストラリア)ら3人。通算1アンダーグループにヘンリック・ステンソン(スウェーデン)ら5人が続く。

キャリアグランドスラムが懸るフィル・ミケルソン(アメリカ)は通算3オーバー、35位タイ。世界ランキングトップのローリー・マキロイ(北アイルランド)は通算4オーバー、44位タイで辛くも予選通過。タイガー・ウッズ(アメリカ)は、この日もスコアを大きく崩して通算16オーバー、150位タイと復調をアピールするには遠い結果となった。

■首位と6打差で決勝ラウンド進出、松山英樹が初の栄冠に向かう

出だしのパー5でボギーが先行した松山英樹。すぐさま2番でバーディを奪い返したが、その後は波に乗ることができず、8番までパーを重ねると、9番ではダブルボギーで通算2オーバーまでスコアを落とした。折り返した後は、12番からバーディ、ボギー、バーディとスコアを一つ伸ばして、通算1オーバー。スコアは落としたが、順位は5つ上がり、首位と6打差の21位タイから巻き返しの決勝ラウンドを迎える。フェアウェイキープ率、パーオン率で全選手の平均を大きく上回る松山。パッティングが決まり出せば、上位進出は見えてくる。米ツアーの優勝予想では3番目にランクイン。明日から本当の勝負が始まる。

「スタートから苦しい流れだったのですが、どうにか1オーバーで耐えました。2番でも長いパットが入りましたし、全体的には良かったと思います。ただ、途中、3パットもしましたし、短いパットを外したりもしているので、そこはもったいなかったかなと」

■「足踏み状態」の石川遼、悔しさをバネに「米シード取る」

巻き返しを狙った石川遼だったが、この日もスコアを落として通算9オーバーで予選落ちとなった。3年ぶりの出場で期待された上位進出だったが、現実は厳しかった。今季は米ツアーのシード権取りに向けて苦しい試合が続いており、8月までは帰国せず、アメリカに専念することを明言。ここから立て直して、次戦以降に向けて前を向く。

「終わってみるともう一回やり直しかなと思います。この4年間足踏みをしているというか、そういう感じがします。もう一回作り直さないといけないと思います。まだまだ実力自体が足りないという感じです」

■ホールアウト間際にアクシデント、最終ホールで倒れるハプニング

通算3アンダーで迎えた最終ホールのグリーンに向かう途中にアクシデントが起こった。初のメジャータイトルを視野に入れるジェイソン・デイが突然下半身から崩れて地面に倒れこんだ。10分後立ち上がり、ボギーでホールアウトしたが、足がふらつく事態。近年、めまいに苦しんでいるというデイ。ラウンド終了後は関係者に抱えられコースを後にした。現地時間の19日夜には3日目の出場を決めると発表されたが、優勝争いの中心にいるだけに、明日プレーできることを祈りたい。

第115回全米オープンゴルフ選手権ハイライト>>
  • シェアする
  • このエントリーをはてなブックマークに追加